1 宵闇に沈み 両の目に雫携えて
震える肩抱き締める
眠り続けて 眠り続けて
得られたものは恐怖の悪夢に怯える日々
けれどなぜ それよりも 覚醒を恐れるの
淋しくて 淋しくて
独りは怖いの 昏睡するまで傍に居て
ずっと抱き締めて離さないで
夜の足音が聞こえる
ああ 花の夢に堕ちて
鄭衛之声(ていえいのこえ)に夢朧(ゆめおぼろ)
知らぬ葬儀に花贈り
いつしかこんな想いも薄れていくのか
眠れぬ夜が明けるのを息を殺してただ待とう
2 最後の晩餐 絶対零度に滾る犯意
巧まずして捻じ曲げる
眠り続けて 眠り続けて
得られた日々は恐怖の悪夢に慄く罰
けれどなお それよりも 覚醒を恐れるの
哀しくて 哀しくて
苦薬を嚥下し 難治の病に蝕まれ
明くる最期の目醒めの刻よ
夜がそっと纏わりつく
ああ 花の夢に惹かれ
停雲落月(ていうんらくげつ)夢霞(ゆめがすみ)
己の墓前で手を合わせ
いつぞやこんな想いで青空を見た
明けぬ夜が忍び寄れども虚飾だけをただ纏う
夜の足音が聞こえる
ああ 花の夢に堕ちて
鄭衛之声(ていえいのこえ)に夢朧(ゆめおぼろ)
己の葬儀の花贈り
いつしかこんな想いも失くしていくのか
眠れぬ夜が明けるのを息を殺してただ待とう