1 楽園と云う名の廃墟 人形師に忘れられた人形
紅く腐った禁断の果実を口にする
凍えた身体を黒が包んで 見上げた空には夜が降りてくる
呟くようにでいい 名前を呼んでくれたなら
オレは辿る道を違えずに済んだのに
情も絆も所詮幻想
飾られた言葉が胸を抉っていく
偽りの優しさがオレを壊していく
貴方の全てがオレを突き放す
オレの居場所など此処にしか無かったのに
2 忘却と云う名の刑罰 人形師に捨て去られた人形
蒼く輝く月居(つきおり)の天使を踏み躙(にじ)る
奏でる悲鳴が夜を裂く 冥い孤独はオレを蝕み
貴方の記憶は儚く消えて 見下ろす海には雪が降りしきる
囁くようにでいい 名前を呼んでくれたなら
オレは貴方と共に在れたのに
夢も現も所詮泡沫
伸ばしかけた手は振り払われる
作られた笑顔がオレを狂わせていく
貴方の全てがオレを拒絶する
オレの居場所など此処にしか無かったのに
3 一瞬でいい 抱き締めてくれたなら
オレは生きる意味を見失わずに済んだのに
月も陽もいずれ堕ちゆく
呼び止める声に返事などない
響いた悲鳴に見向きもしない
遠ざかっていく貴方の足音
オレの居場所など もう何処にも無い
居場所など 最初から無かったのだから